インタビュー 事業創造イノベーションコース

日産テクノ 岡部 琢也 氏インタビュー

2013年JMIイノベーションコースが修了したあとに行ったインタビューです。

2013年度のJMIイノベーションコースの卒業生である、株式会社日産テクノ グローバルコントロール室 主担 岡部琢也さんに、JMIイノベーションコースの体験を語っていただきました。
日本能率協会の鈴木雄馬がインタビューします。(以下敬称略)

新しい活動を創出するマネジメントとは?

鈴木
受講のきっかけについてお伺いします。

岡部さんは会社がご自身に何を期待して、このコースに派遣されたと思いますか?

岡部
入社以来長くエンジニア畑を歩み、多くの苦労の裏返しに、エンジニアとしての成長を感じていました。

10年目以降は開発チームを率いてマネジメントを担当する立場になりました。

エンジニアとマネージャーの違いは、頭で理解しながらも実務では思うように切り替え出来ませんでした。

当時はエンジニア時代と同じ個人の意識がまだまだ残ったまま、チーム運営していた感じです。
チームで何か問題が起こった際に、部下を最後まで信じ切れずに最後は自分がやってしまい、今考えれば大変未熟でしたね。

ただ、何もしていなかったわけではありません。
マネジメントやリーダー研修への参加、今まで読んだことのなかった関連本にも手を伸ばしました。それでも、自分が納得する手応えを感じるは出来ず、悶々としていました。

そんな時に、異業種の方とコミュニケーションを図ることができる外部教育(海外研修付き!)があるから受けてみないかと薦められたのがきっかけです。

コース受講にあたり、上司からコメントをもらいました。「枠を超えろ。新しい活動を創出し、部下にチャレンジさせる精神を養え。」

確かに心当たりはあって、当時は製品開発プロジェクトを担当する間に、仕事上直接の人間関係が長く続く状態にありました。
そのため、他の繋がりというのは殆どなくて、提案の内容がどうしても自分の目先のことや将来性に欠けるようなものになっていたように思います。

異業種の方からの刺激をチャンスに、私に新たな気づきと成長を期待して受講を薦めたと理解しています。

違う視点のアプローチを考える術とは?

鈴木
そうした課題に関して、現在はある程度解消されたというか、ご自身の中で変わったなという意識はありますか?

岡部
課題解決はこれから考えていきたいと思いますが、同じ課題に取り組む自分は、大きく変わった自負があります。

自分という人間が、従来とは異なる視点で物事を捉えアプローチし、考え方にも柔軟性が加わったように感じます。

受講前は、先にお話ししたようにエンジニア出身ですから、基本的には目的を達成する手段をいつも考えていました。

逆に言うと手段から目的を決めていた感も否めません。

このコースを通じて考えが変わったことはまさにここで、目的ありきの手段であり、手段自体には何ら意味を持たない、この価値の転換は私にとって衝撃でしたね。

だって、悪くすればエンジニアだった従来の自分を否定することですから。
でも、当たり前の本質論なのです。

では、どうすればよいのか。
同居させればよい。

私の場合はすでにある「手段」を考える思考と、新たに「目的」を考える思考を完全同居させる。
この2つのバランスと、シーンに応じた使い分けを常に意識出来るようになったことが、自分の変化を感じる大きな要因だと思います。

共通言語が通じない体験とは?

鈴木
その今までと違う視点といった時に、ひとつは講師からの学びがあるとは思うのですが、他の受講メンバーからの学びもありましたか?

岡部
同期のメンバーから学んだことは色々ありますが、それぞれがもつ素の個性や、異なる環境での見聞の広さから、かなり刺激をもらいました。

自分はモノづくりのプロという意識は強くありましたが、モノづくりの価値観で、全てを語ろうとしていた節がありました。

また同時にそれがとても狭い世界の価値観であることを実感しました。

他の異業種の方々の中に混ざって議論してみると、自分が今まで話してきたモノづくり共通言語が通じない状況が多々ありました。

普段とは違う世界に身を置く時間の中で言葉から学ぶ刺激がありましたね。

個性的な講師陣からのメッセージとは?

鈴木
モノづくりのプライドみたいなお話がありましたけれど、研修の当初は、メンバーに対しての違和感を多少なりとも感じられたのでしょうか?

そこから最終的には視点を変えて、この場が非常に良かったと感じられるような視野が広がるタイミングがあったのでしょうか?

岡部
違和感はありましたね。

当たり前の共通言語では話せなかったのです。

それが、毎回のメンバーと本音を交えたコミュニケーションや、個性的な講師の方々からのメッセージの1つ1つが、私の意識を変える力になったことは間違いないと思います。

具体的にここから変わった、というタイミングは分かりませんでしたが、受講中の約9か月間は普段の仕事やプライベートでも、常にこれらを意識しつづけた結果、今はほとんど違和感がなくなりました。

実際に職場で展開してみたこととは?

鈴木
この研修で学んだことの中で、実際に職場で展開してみたことなど何かありますか?

岡部
イノベーションを支えるツールとして、大いに役立ちそうだと感じたシナリオプランニングです。

非常に良かったと思います。
自分のセクションの将来戦略を考えるときに、大いに助けになりました。

ツールではないのですが、このコースの名前がビジネス・イノベーションですよね。

ビジネス・イノベーションを実現するリーダーとしての心構えも、視点を変えながら多くのヒントとして埋め込まれていました。

このコースのスタート時に考えさせられたビジョンを浸透させることの重要性については、とても印象に残っています。

それらの多くは形骸化している。こうなりたい、こうしたいと、まさに自らの理念と信念の習得を目指した本コースのハイライトがいきなりあったわけです。

リーダーとしての思考のヒントも多く教えてもらったと思っていますし、チームメンバーへの接し方や自身の発言においても、自然と意識するようになりました。

「何か変だ」と思っている人にすすめたい

鈴木
テクニカルなところでツールだとかは色々あるわけですが、結局それを活かして行動し実践するためには、想いだとか情熱といったものの役割が非常に大きいと思っていまして、このコースの中で我々が伝えたいメッセージというのはまさにそこなのです。

マインドの部分というのがリーダーには非常に大切で、様々な講師の方が入れ替わり立ち替わり、それぞれの言葉でおっしゃるのですが、根っこの部分は同じだと思います。

どういう世の中にしたいのか、そもそも何が善なのかみたいなものが無いとイノベーションは生まれないのではないでしょうか。

それを受け取っていただけたのは、非常に嬉しく思っています。

次に、先ほど部下の方にというお話がありましたが、このコースをこれから受講される後輩の方たちについて、どんな方が受講すると効果があると思われますか?

岡部
当時の自分を振り返ってみると、ものすごく忙しく感じている日々の中にも、会社では当たり前のことだけど何か変だとか、何でこうなっているのだろうという本質的な疑問に思うことが多くありました。
それに似て、仕事で能動的な悩みを持ち、まさに霧の中を手探りで歩いている方には、非常に効果がある研修だと思います。

もう1つは、自分が変わらなければいけないと何となく感じている方が良いかもしれません。
そうした方は、普段から問題意識を持っている方だと思いますので。

問題意識があるということは、何かしら漠然と理想に近いような、こうあるべきみたいなことを自然に感じている方と思いますので、このコースが大きな助けになると思います。

ヒントしか与えない研修はレベルが高い?

鈴木
ありがとうございます。

最後に今後受講される後輩の方に対して先輩として何かメッセージありますでしょうか?

岡部
この研修が与えてくれるのは、イノベーションを実現するリーダーに変革するためのヒントだと思います。
用意された答えはなく、自ら考えて答えを出すのでレベルが高い研修だと思います。

だだ、そのヒントから得る気づきは、学びの意欲によって自分を何倍にも成長させてくれます。

それらは、他に得難い価値だと思います。

是非ヒントをきっかけにして、自分から学ぶということを強く意識してください。
この研修に臨まれる皆さんの可能性が大きく広がっていくはずです。

鈴木
ありがとうございました。

ページの
先頭へ